今回は「化粧品の成分は肌の奥に浸透させてはいけない」理由について説明します。
化粧品を肌の奥に浸透させてはいけない理由
化粧品はなぜ肌の奥に浸透させてはいけないのでしょうか?
理由は・・・・
厚生労働省(薬事法)で決められている
からです。
厚生労働省(薬事法)では、化粧品の成分は角質層までしか浸透してはいけないと定められています。また、広告などで角質層より奥に浸透するとイメージできるような表現も禁止されています。
「肌のもっと奥の真皮まで届いたほうがいいんじゃないの?」
「肌トラブル早期解決になるんじゃないの? 」
って思いませんか?
医薬品や医薬部外品の一部は真皮まで浸透してよいと認められています。
ではなぜ化粧品は、成分を角質層までしか浸透させてはいけないのでしょうか?
もう少し詳しく説明します。
化粧品の成分が角質層までしか浸透してはいけない理由
厚生労働省(薬事法)が、化粧品の成分の浸透を角質層までと決めている理由は化粧品の成分が角質層より奥に浸透すると皮膚トラブルを起こしてしまう可能性があるからです。
副作用が強く出てしまう可能性があるから角質層までと決めているようです。皆さんが良く目にする化粧品の広告には 「肌の奥まで浸透する」などと書いてありますが、これは角質層までという意味です。 小さく「※角質層まで」という但し書きがあるはずです。
角質層より奥に浸透するといった表現をすることは出来ないのです。
でも、老化予防やシミ改善には成分が角質層より奥まで浸透するものを使いたいと思いませんか? リスクが高くても角質層より奥に浸透する医薬品や医薬部外品を使いたいですよね。 角質層より奥に成分が浸透すると、どんなリスクがあるのでしょうか?
成分が角質層より奥に浸透した場合のリスク
肌にはそもそもバリア機能というものがあります。バリア機能は、外からの異物侵入を防ぎ、体内から水分が蒸散してしまうのを防ぎます。これは肌の表面がラメラ構造によるものです。
ラメラ構造とは、肌表面の角質細胞の間で水分層と脂質層が交互に配列された(ミルフィーユ状)構造のことを言います。 ラメラ構造が整った状態(バリア機能が正常)という事は、肌トラブルを解決するためにとても大切なことです。
バリア機能が正常な肌は少しの刺激ではゆるがず、健康な状態を保つことができます。
成分が角質層より奥に浸透するという事は、 外にある悪い物質や化粧品の中の肌の奥まで浸透させたくない成分までどんどん浸透していくことになります。 そもそも、角質層よりさらに奥まで浸透するという事は、技術の進歩だけでなく、バリア機能が低下している、もしくは浸透させるために強制的に低下させているという事ですよね。
また、角質層よりさらに奥まで浸透する医薬部外品などを長期にわたり使い続けると、炎症を引き起こし、敏感肌になってしまう可能性があるそうです。
真皮まで浸透する化粧品はある?
実際のところ、化粧品でもバリア機能が壊れている場合、角層より奥まで成分が届くようです。
また毛穴を通しても奥まで浸透するという事もあるようです。
そういえば、ハイドロキノン配合の化粧品てありますよね。
ハイドロキノンの働きは確か・・・
- メラニン色素の合成を阻害
- メラニンを作る細胞(メラノサイト)活性を抑制
ですよね。
メラノサイトってそもそも角質層の奥の基底層(きていそう)にありますが・・・これって、角質層より奥まで成分が浸透してるってことですよね。
あ、でも配合濃度制限がありますよね 。化粧品のハイドロキノンの配合は2%まででしたね。
でもでも、成分が毛穴を通して浸透するなら、ハイドロキノン2%でも浸透しそうですよね。というかハイドロキノン自体にメラノサイト活性抑制作用があるんだから、配合量関係なく浸透する可能性はあるのでは? なんて思ったりします。
おわりに
化粧品は基本的には角質層までしか浸透しないので即効性や高い効果は期待できませんが、それは肌を守る為でもあったということが分かりましたね。しかし、実際のところ角質層より奥に浸透してしまっている化粧品が存在していて、絶対に安全というわけではないこともわかりました。
また、即効性を期待して高機能化粧水などを長期にわたり使用によって、肌トラブルをより悪化させたり、肌本来の機能が低下し更なる肌トラブルを引き起こしてしまうという人もいるようです。
管理人の肌悩みの場合(開きまくりのたるみ毛穴・ニキビ跡・小じわ・シミなど)は市販化粧品だけでの改善が難しいと考えています。
ですので、やはり「肌の奥に届くことにより起こるリスク」より「高い効果」をメインに考えて化粧水や美容液などを選んでいます。

化粧品や医薬部外品は自分の肌質や悩みに合わせて選ぶのが大切!
肌のきれいな知人は500円の化粧水とクリームだけ。タバコも吸いますし、超偏食で化粧したまま寝たりします。何十年間もそうです。なんて強い内臓と肌!羨ましい(ノД`)・゜・。
というように、やはり肌の強さは人それぞれですので、自分の肌に合うものをしっかり選び使っていきましょう♪
肌について色々な情報があり、真実を見つけることは難しいかもしれませんが、自分の肌のために肌の機能を知り、じっくり肌と向き合ってみましょう。
※こちらの記事の内容は調査当時のもので、変わることもあります。また、記事の内容が必ずすべての人に当てはまるわけではありません。